カバー曲歌唱の限界突破のためのボイトレ案内

歌い手として楽曲のカバーをしていて、あらゆる楽曲を自由に歌える限界突破した自分になりたいと思っていたら、このボイトレはあなたのためのものです。

カラオケ機器でもアプリでも、弾き語りでも同様に、キー調整ができます。多くの楽曲は、自分が出せる範囲の声域に合わせて、歌を楽しむことができます。あなたが、好きな楽曲を自分の声域に合わせて、それで充分満足できているのなら、それも歌の楽しみ方です。わざわざ努力する必要はありません。

でも、キーを変えることで印象が変わってしまうし、アーティストが歌っている大好きな楽曲の世界を忠実に表現したい。そのアーティストの音源を流しながら、あるいはライブで一緒に歌おうと思ったら、やっぱり原曲キーで歌える方がいい。あなたがそう思っていたら、別の発声法が必要です。

【ミックスボイスによる高音発声】

SNSを眺めていると、頑張って練習したけれど、高い声出ないしあきらめた。といった投稿をたくさん見かけます。それを読んでは、あきらめないでほしいなと思います。ミックスボイスという発声法を習得すれば、同性のヴォーカルであれば、ほとんどの楽曲は原曲キーで歌えるようになります。

男性が、女性ヴォーカルの楽曲を歌いたいと思ったら、普通はかなりキーを下げないとならないでしょうけど、これもよほどの高音でなければ、ミックスボイスによって、原曲キーで歌うことができます。「両声類」と呼ばれる、異性の声らしく発声する技術も、ボイトレで習得が可能です。

時代が平成に入った90年代ごろから、J-POPやヴィジュアル系(その後のV系)を中心に、楽曲のキーは高い傾向にあり、ヴォーカルが同性でも、地声で出せる声域で無理なく歌える楽曲は、少なくなっています。一般に、サビで高くなるので、苦しくてオクターブ下に下げてしまう人も多いですね。

ミックスボイスは、地声と裏声をつなげてミックスさせる発声法で、声域を広げて歌唱の自由度を高めることを可能にします。裏声は高音域の発声に向いていますが、地声とは主に使う筋肉が異なるため、トレーニングする必要はありますが、裏声を鍛えれば高音域は飛躍的に伸びます。

裏声が出せても、最初はか細い声だと思いますが、ボイトレによってヘッドボイスと呼ばれる芯のある裏声になります。ヘッドボイスが出せるところまでは、コツをつかめれば最短で3ヶ月ほどで到達できます。まずは、レッスンで発声の基礎を身につけて、ヘッドボイスの習得を目指していきましょう。

ただ、ミックスボイスの完成までの習得は、年単位で取り組む必要があり、一朝一夕にはいきません。それでも、少しずつ高音域が伸びていき、様々な楽曲を自由に原曲キーで歌えるようになる喜びは、努力を重ねた時間と費用に見合った以上のものになることを、僕自身が経験しています。

【トレーナー自身の体験から】

僕自身、X JAPANの楽曲を原曲キーで歌っているつもりが、オクターブ下だったことがわかり、ボイトレで裏声を鍛えてミックスボイスを習得していき、原曲キーで難なく歌えるところまでいきました。1オクターブ以上、高音域に声域が広がっていることになりますね。

僕のミックスボイス習得の道のりは、発声の基礎はボイトレで学んだものの、ほぼ独学と試行錯誤でした。書籍やネットの情報を参考に歌唱練習を積み重ね、バンドのヴォーカルを務めた経験も含めて培ってきたものです。努力して身につけたエッセンスを、お伝えできると自負しています。

バンドのヴォーカルも、歌うのは好きだけど、気の合う人たちとカラオケをするか、自分の部屋でひたすらアーティストの音源に合わせて歌うだけで、人前で歌うなんてとんでもないと思ってたんですよ。それが、バンドのライブでメインヴォーカルを務めるようになったので、変われば変わるものです。

でも、好きなだけで決して自信があったわけではなく、高音がフラットしやすかったし、もともと声が細くて楽器の音で消されて聞こえないし、特に才能があるわけじゃないですよ。ボイトレを受けて自主練しながら、楽器に負けない発声を身につけるべく、努力を続けながら何とか務められました。

何人かのトレーナーにレッスンを受けましたが、歌唱の才能のある人はできないという壁を乗り越えた経験が乏しく、どうしても生徒にダメ出しをしてモチベーションを下げる傾向にあります。才能のない僕が身につけた経験こそ、あなたと同じ目線で一緒に壁を乗り越えるサポートができると思います。

しかし、ボイストレーナーとなるにあたって、体系的な形にして伝えるには、自分の経験を裏付ける学びが必要でした。そこで、最先端の理論とメソッドを学び、自分の成長の過程での経験が有機的につながり、ミックスボイスの習得がスムーズになるようにレッスンができる自信がついてきました。

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【心理面のサポートもプラス】

一般的なボイトレのレッスンに加えて、こころミュージックでは、心理面のサポートを必要に応じて行っています。心と声は密接につながっており、心が落ち込んでいると発声も弱くなりますし、緊張でいっぱいだと、声帯のまわりの筋肉がスムーズに動かなくなり、声が出なくなってしまう人もいます。

心の状態は、声に現れます。自分の声が嫌いという人は多いですが、自分自身が嫌いという心理の反映だったりします。歌い手は、表現者ですから、自分の心の状態によって歌声の響きが変わってきます。歌う時に心理的なブロックがあるなら、それをはずすことで、あなたの個性が輝くはずです。

僕は、もともと臨床心理士(+公認心理師)として17年のキャリアがあり、多くの方の心理的サポートを行ってきました。音楽という趣味が高じて、心と声の関連性に着目するようになり、「こころヴォイス」という、発声法や歌唱法、話し方/伝え方についての心理的なサポートを開発しています。

僕自身の体験では、声がかなり細くて、最初にボイトレを受けた先生から、トレーニング可能かを心配されるほど呼吸も浅かったんです。それは、僕の幼少時からの、自分の存在をなくそうとする心理傾向から来ていました。だから、存在感のある声は出せなかったし、人前で歌うなんてとんでもなかった。

プロセスワークという、深層心理学のトレーニング過程での気づきもあり、バンドでヴォーカルとして人前に出て歌うこともできるようになり、ライブという表現の喜びも味わうことができ、歌を通して自分をもっと表現したいという気持ちもふくらんでいき、シンガーソングライターになりました。

そして、歌い手などの活動者さんたちをボイトレでサポートしたい気持ちも大きくなって、今この案内を書いています。振り返ってみると、ここ10年ぐらいの自分の成長と変容は、とても大きかったです。あなたにも、この成長と変容の喜びを実感できるよう、サポートできたらと願っています。

【ミックスボイス習得のためのメソッド】

ミックスボイスの完成が年単位になる理由は、発声の改善を実感し身につけられるのが月単位であり、いくつかの段階で壁を越える必要が出てくるためです。地声と裏声をミックスさせてつなげていくときに、換声点と呼ばれる声が出づらい声区(声域を区分けした音程)が生じて、主な壁になります。

ミックスボイスは、地声と裏声をつなげるのですが、声帯の解剖学的な構造上、地声と裏声で主に働く筋肉が異なります。喚声点は、それぞれの筋肉の切換や橋渡しがうまくいかないために起こります。僕も、試行錯誤しながら改善はしていましたが、喚声点をなくせてはいませんでした。

ボイストレーナーとしてレッスンを行うにあたって、僕が苦労した年月をメソッドで短縮できないものかといろいろ探して、VoiceerFメソッドに出会いました。VoiceerFメソッドは、AKIRA先生が最先端のボイトレの理論をまとめて編み出したメソッドで、ミックスボイスのスムーズな習得を可能にします。

発声や歌唱に関する、解剖学や脳の働きなどから理論構築されており、僕が経験してきた試行錯誤と成長の軌跡が理論で次々に裏付けられていきました。そして、メソッドを自分でも実践していき、まだ残っていた喚声点の壁をクリアできました。今では、地声と裏声の区別もつかないほどになっています。

そして、僕の以前のミックスボイスは、ファルセットと呼ばれる裏声成分が多く、息漏れが多くロングトーンが苦手でした。声帯の閉鎖筋がうまく使えていなかったことがわかり、メソッドを活用して練習し、声質も改善して幅広い表現が可能となり、ロングトーンも改善し、急速に成長できました。

VoiceerFメソッド(2023年末にトレーナー認定の見込)による知識と技術に、今なお成長を続け高音域を伸ばしている自分の経験に基づくエッセンスを加えて、あなたの歌唱の自由度を高めるために、心理面も含むサポートをさせていただけたら、とても嬉しいです。一緒にもっと自由に歌を楽しみましょう!

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