リラクセーションと自律訓練法(1)
様々なストレスにさらされることが多い私たちは,その反応として緊張状態になることが多いため,自律神経のバランスを崩しやすいと言えます。自律神経のバランスを整えるためには,リラクセーションを身につけることがセルフケアや予防に大切です。
リラクセーションとひとくちに言っても,その方法はとてもたくさんありますが,自律神経のバランスを整えるのに,カウンセリングでは古典的な方法とも言える,「自律訓練法」があります。「自律訓練法」は,ドイツの精神科医シュルツによって,1932年に創始されました。心身を瞑想のようなリラックス状態にして自律神経を整えることにより,精神症状の緩和にも有効に働きます。
「自律訓練法」の優れている点は,リラックス状態を身体感覚から導いていくところです。僕も緊張しやすいので経験がありますが,緊張しやすい人がリラックスしようと頭で思っても,なかなか難しいのです。手や足が「重たい」「温かい」といった自己暗示的な言葉を繰り返すのですが,リラックスしたときの体の状態に誘導することで,心をリラックスさせるという逆転の発想です。
「自律訓練法」の情報は,ネットでも書籍などでもたくさんありますが,声かけのトーンやリズム,タイミングなどは専門家から受ける経験を通して身につける方が確実です。自己催眠の一種でもあるので,応用を含めて活用していただきたいと願っています。
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